人に出会い、情報を引き出し、活かす。 新規事業の検討で「波を掴む」ための1次情報を収集

NUMBER
26
CATEGORY
新規事業 

サマリー

課題:新規事業領域の調査や新技術の活用のための課題の抽出をしたい

案件テーマ:新事業開発のための市場・業界情報(技術、プレイヤー、サプライチェーン)、施策導入・実行上のノウハウを知りたい

成果: 国内外の専門家の生の声を聴くことで、業界・技術のベースの知識から勘所や実施時の留意点についての知見を得ることができた

事業内容を教えてください。

AGC 旭硝子は 1907 年創業以来、ガラス・化学・セラミックスなどの分野で技術とノウハウを蓄積し、現在も幅広い産業界へソリューションを提供しています。100 年を超える歴史で培われた世界トップレベルの技術力と、世界およそ 30 の国や地域に展開する地球規模の国際性を生かし、建築、自動車、化学、エレクトロニクスといった各時代の先端産業を支え、社会の発展のために貢献しています。

その中でガラスカンパニーはビルディング・産業用ガラス部門、オートモーティブ部門の 2 部門で構成されており、売上高の約半分を占めています。AGC グループの主力事業として、各地域のニーズに応える多彩な製品・ソリューションをグローバルに提供しています。

ビザスクのご利用のきっかけを教えてください。

個人としては、ビザスクの評判は前から聞いていました。出席した異業種の新規事業担当者の会でビザスク代表の端羽さんの話を伺い、ちょうど当方で抱えていた案件で活用できるのではないかと考え、社内で利用の検討を始めました。

新規事業領域の検討にあたって、調査の方法は様々あります。調査会社やコンサルティングファームへの依頼の他、自社のネットワークで情報を収集するケースもありますが、新規事業のテーマの場合、既存のネットワークが活用しにくい面もあるなど、良質な一次情報を入手するのはなかなか難しいです。ビザスクであれば、伺いたい話の概要をお伝えすれば、対象となりそうなアドバイザーをリストで提供いただき、面談の機会を設定できるということで、よりテーマに合う方に出会うことができるのではないかと考えました。

具体的な案件内容を教えてください。

これまでにいくつかの案件を依頼していますが、新規事業や新技術の動向・導入ということで、既存の領域から少し離れた分野など社内や既存のネットワークでは情報が十分でなく、まだ書物・レポートもそれほど出ていない分野のアドバイザーの紹介をお願いしています。最先端の専門家の方の知見や、既に先行されている業界・企業での実践家の方の経験やアドバイスを伺いたいと考えています。

我々にとって未知の領域や将来のビジネスの動向を見通す上では、整理されてなくともより「生々しい情報」や「ざっくばらんな意見」が重要になります。その領域や周辺で「いま何が起きていて、これから何が起こるのか」をお聞きしています。既存事業領域でも例えば周辺分野のスタディーのため、より具体的なある分野の業界構造やプレイヤー、技術・ビジネスの勘所を知ることを目的に、広く欧州、北中南米、中東などからアドバイザーを探していただいたこともありました。

スポットコンサルの依頼はどのように進めましたか?

まず、案件とその目的、アドバイザーに求める経験、想定質問を提示させていただきました。それに対してビザスクのプロジェクトマネージャーから提案を受けた面談候補者のバックグラウンドや質問に対するコメントを検討し、インタビューさせていただく方を選びました。特に最初は社内の確認や承認も必要でしたので、契約や機密保持等の手続きをビザスクと進めて固めていきました。その後、アドバイザーの方と連絡し面談する日を決定し、インタビューを実施しました。

インタビューにあたってはプロジェクト全体のスケジュールも考慮しながら、各回、目的・ポイントを明確にして臨みました。そして毎回インタビューが終わってから関係者でレビューし、以後のアドバイザー選定に反映しました。案件によっては調査の性質上、匿名でインタビューを実施しました。その場合にはプロジェクトマネージャーの方にもサポートいただき、電話会議を実施しました。

アドバイザーから、知りたい情報は得られましたか?

いずれの案件もリストに何度か追加をお願いしながらアドバイザーを絞り込んで選定したこともあり、質、量とも豊富な知見を得ることができていると考えています。実際、お名前を伺ってから調べてみると、本業に加え業界でセミナーや執筆なども含めて実績をお持ちの方だったと分かり、驚いたこともありました。

また、案件がグローバルなものだったことに加え、当社のチーム体制としてリーダー含め、日本人よりもむしろ海外出身メンバーが主で構成されていたこともあり、インタビューにあたっても英語で対応いただける方や、海外のアドバイザーを探していただいたこともありました。しかし、毎回要望にマッチした方をご紹介いただき感謝しております。

面談前に概略的なところはアンケートの時点で答えていただいているので、インタビューでは、最初からより深く具体的に聞きたいことを伺えていると思います。せっかくFace to Face で会話を進めているので、話題も調整しながら、アドバイザーの方が持つご経験に基づく知見や勘所のようなものを最大限引き出すようにも努めています。これまでのアドバイザーの方々には、その場での質問にも柔軟に対応いただきました。これらは、書籍、ネットや通り一遍の調査などの二次情報では得られないところだと実感しています。

実際にその業界で働く方が感じている「実際のところ」をお伺いできることは収穫の一つです。これらの情報は「書き物」ではなかなか表現されにくい部分ですので、1時間という時間ではありますが、直接お話を伺うからこそ聞ける話だと思います。

スポットコンサルの成果はどのように認識されていますか?

上でも述べたように業界の中にいる方や経験者の生の声を伺うことができるのは、内容、迫力や説得力を含めて圧倒的にメリットがあります。一次情報に触れているからこそ、自分も肌感覚や実感をもって報告ができます。「レポートに書いてありました」と言うのと、「実際にこのような経験を持つ方に(議論を通じて)意見をいただきました」と言うのは、大きな違いがあります。

新規事業の検討では先が見通しにくい状況が多くありますが、過去や周辺の知見を活かしながら、素早く波を掴んでいく必要があります。これからどんな新しい動きが起きるのか、自分たちに適用した時に何が起こるのか、そうした思考や判断をしていく上で非常に参考になる情報を得ることができていると思います。

今後、ビザスクをどのように利用していくお考えですか?

新事業でも既存の事業でも、当社にとって新しい情報や違った角度からの視点が必要なことはあります。特に変化のスピードが速い中では、仮説を立てるにも検証するにも積極的に専門家・実務家 の質の高い生の声を取りに行くことが大事です。その点においてビザスクは大変有効であると考えており社内でも機会を見つけて宣伝しています。

情報の収集についても然るべき投資をして、最適な事業判断につなげられるように、「人に出会い、情報を引き出し、活かす」一連の流れをこれからも活用していきたいと思っています。ビザスクのアドバイザーのネットワークにはいつも驚かされますし、アドバイザーがさらに充実していくことで、我々もより広く、質の高い情報を得ることができると期待しています。