「One Teijin Award」最終プレゼンで、経営のスピーディな意思決定に貢献 新規事業を生み出す「新たな型」を見つけることができました。vol.3

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今回は、『スポットコンサルを含めたプロジェクト包括的な取り組みで 「One Teijin Award」の表彰アイディア事業化をサポート』のvol.1vol.2以降の取り組みとなった「経営陣向け2次プレゼンのアイディアコンテストの発表会」を踏まえて、今年度の取り組みの総括をお伺いしました。

 

宮川:今回「One Teijin Award」では、これまで表彰されてきたアイディアの中から事業化に向けて二次提案に取り組みたいという想いをお持ちの方に対して、3ヶ月間事業化に向けたプラン立案をサポートさせていただいてきました。経営トップに対するプレゼンテーションまでのプロセスを改めてご説明いただいてもよろしいでしょうか?

久保田氏:スポットコンサルの実施後は、ビジネスアイディアの具体化に向けたフォローアップに加えて、ビザスクの端羽代表からプレゼンテーションの研修を実施していただきました。その後、参加者は研修でのフィードバックをもとに内容をブラッシュアップし、当社代表取締役社長執行役員(CEO)の鈴木と人事・総務管掌役員の早川に提案を行う最終プレゼンテーションを行いました。

 

宮川:最終プレゼンテーションについては、どのようなご評価だったのでしょうか?

久保田氏:人事・総務管掌役員の早川も事務局メンバーも「正直、感動した」というレベル感のプレゼンテーションになりました。早川からも「ビザスクやアドバイザーをはじめ、相当な支援があったからこそ、ここまでのプレゼンテーションができたのではないか」と話していました。これまでも研修という枠組みの中で、ビジネスプランの提案に取り組むという機会はありました。しかし、研修の場合は、事務局が検討メンバーをグルーピングし、そのグループでプレゼンテーションをまとめることが多いです。また、「研修」という名目もありますので、社内の協力も得やすくもあります。しかし、今回は「One Teijin Award」の表彰アイディアの事業化に向けて、発案者個人が協力を自ら獲得しながらビジネスプランの立案を進めるという形式を取りました。個人で、しかも社内も社外のリソースも活用しながら、3ヶ月という短い期間で経営の意思決定に適うプランを提示できたことは大きな成果だと感じています。そして、それが実現できたのはビザスクの支援があったからこそだというのは、関係者の共通認識だと思います。

宮川:最終プレゼンテーションでは、鈴木CEOから率直なフィードバックとスピーディな経営判断をその場でお伝えいただきました。

久保田氏:実は事務局としては、最終プレゼンテーションはあくまで「プレゼンテーション」の機会とし、提案された事業プランをどう実現していくかの判断はまた別の場を設定しようと考えていました。しかし、プレゼンテーションの精度が高かったために、結果的にその場でCEOの鈴木も前向きに次の展開に向けてコメントしていました。最終プレゼンテーションの総括でも鈴木からは「社内外の様々な人に情報を取りに行っている点、特に社外の専門家の知見を取り入れている点は、どのプランも共通の評価できる点だ」とのコメントがありました。やはり、ビザスクのスポットコンサルを活用したことが、これまでとは違う提案の質の向上につながったと思います。

 

宮川:新しい取り組みでもありますし、プロジェクト当初は、参加者の方も多少「進め方」の戸惑いはあったかもしれません。しかし、サポートが進むにつれて、参加者の方から「こういう情報が必要だ、もっとこうしたい」といったアイディアが数多くでてくるようになりました。後半には、質問の具体性も上がり「○○にしようと思いますが、どう思いますか?」といった投げかけをいただくことが多くなりました。また、最初は情報収集に慎重だった方も、後半は「同じ方なのか?」と思うくらいスピーディかつ積極的に情報を集め、仮説を検証されていたのが印象深いです。ご一緒する中で、ビジネスプランの立て方だけでなく仕事の進め方も著しく進化されたように感じました。いい意味で、それぞれの参加者の方とディスカッションしながら、プレゼンをまとめていくことができました。

久保田氏:先ほどもお伝えした通り、今回の取り組みでは、スポットコンサルとビザスクのサポートは、事務局で用意していました。しかし、事務局としては、アイディアを起案した本人が関係部署を巻き込んでいってほしいという想いもありましたので、社内の関係事業とのやりとりは、起案者本人に任せていました。「アイディアに関係のある部署に話をしないと絵が描けない」けれども、「自分は何の接点もないのに、ボランティアで協力を依頼しなければならない」という状況の中では、ビザスクのサポートがプランニングを推し進める上でも、心理的にも大きな助けになったのではないかと感じています。

 

宮川:「目的や目標の実現のために、どういった活動が必要か」という観点で、参加者個々人の方の状況に応じて、サポートをさせていただきました。一方でご対応いただいた事業部の方からは何か声はありましたか?

久保田氏:「One Teijin Award」の表彰を経てプラン立案が進んでいるという話は、既存の関連事業部のメンバーにとっては唐突感があるかもしれないと心配している面もありました。しかし、結果としては杞憂でしたね。事務局メンバーからも「ビザスクの宮川さんって、いいよね」という声を聞きます。人柄はもちろんですが、「このビジネスプランを実現させたい」という宮川さんの想いが伝わり、社内のメンバーも安心して関わることができたのではないかと思います。

宮川:そのようなご評価をいただけるのは、大変光栄です。今回の「One Teijin Award」の取り組みでは、「組織の壁を超える」ことも一つのチャレンジだったかと思います。アイディアの起案者の方と他のメンバーの方が「共通の問題」に向かっていく上で、お役に立てていたら大変嬉しいです。組織横断での連携以外で、プレゼンテーションの質の向上において、どのような点が有効だったでしょうか?

久保田氏:プレゼンテーションの質という意味では、やはり最終プレゼンテーション前の「プレゼンテーション研修」は、クオリティのアップにつながったかと思います。講師を務めていただいた端羽代表からのフィードバックでは、内容の細かいところよりも「なぜ、その事業プランを推進したいのかという想い」や「意思決定基準を踏まえたアクションプラン」を提示するという観点に絞っていただきました。「新しい素材を作る」というタイプの新規事業立案と融合ビジネスとしての新規事業立案では、その評価基準は異なってきます。CEOの鈴木が「次のステップに進むGOを出せる」もしくは「どの観点で検証を進めるのか」をその場で判断できたのは、意思決定の材料が揃っていたからだと思います。事務局としても、スポットコンサルを活用しながら適切なサポートをすることで、起案者個人を軸にしながら、意思決定の判断に資するビジネスプランの立案を行うプロトタイプができたと考えています。

 

宮川:事務局・人事部として、参加者個人の成長をどのように感じておられますか?

久保田氏:起案者本人の実感として、「普段とは違う思考法を使って勉強になった」、「新規事業のポイントを網羅的に考え、実践してステップアップできた」、「今後、経営に関わる上でも貴重な経験になった」といった声が寄せられています。研修でも、フレームワークを学んで提案するというプロセスはありますが、今回は、判断される場がある前提で起案者の「やりたいという意志」を最大限に活かすような内容でした。結果的に本人の達成感も成長度も非常に大きかったのではないかと思います。関係部署からも「このように気概のある社員がいるのは素晴らしい」といった声も挙がってきました。新規事業をどう生み出していくかというプロセスのプロトタイプだけでなく、それを担う人材創りのロールモデル輩出という観点でも組織にとって次につながる成果を得られたと思っています。

 

宮川:関連部署の方からそういう声があがるというのは、素晴らしいですね。組織が同じ方向を向いて進んでいくために、組織を超えた協業の新しい形の兆しも掴めたのかもしれません。経営判断によってネクストステップに進むという実例ができたこともメッセージになるかと思いますが、今後はどのような展開を構想されているのでしょうか?

久保田氏:「One Teijin Award」は2014年から3ヶ年の計画で推進してきました。融合ビジネスに関する新規事業のアイディアを「ジャストアイディアでも出してみよう」というステップからスタートし、応募件数も堅調に推移してきました。しかし、改善活動と同様にマンネリ化していく傾向もあるので、新規事業というテーマは、ワールドカップ方式で4年に1回程度のサイクルで継続的に実施していくのが良いかもしれませんね、私のジャストアイディアですが。

しかし、今回の取り組みで作った新規事業を生み出すプロトタイプや、人材のロールモデルをしっかり組織に根付かせていくためにも、何かしら社員から自由なアイディアを募る仕掛けは取り入れていく考えです。人事部としては、社員の自由な声に触れる機会を持つことで、社員の関心事やニーズの把握ができるというメリットもあります。働き方改革の関心も高まる中、効果的な人事施策の検討を進める上でも、「声を発する場」を活用しながら組織改革を推進していきたいです。

 

■参加者の声

澤田 隆幸 様(帝人ファーマ株式会社 大阪支店 神戸営業所 主任)

大変勉強になったプログラムでした。通常業務では接する事の少ない経営的視点について、自身のアイディアを基に自分事として学べた事は大変刺激的でした。今後の新事業創出はもちろん通常業務にも活かせるものと感じています。いつまでも続けていたいプログラムでしたが、今回学んだ事を整理して周囲にフィードバックする事で、会社の風土として草の根的にこのような活動が出来るよう活かしていきたいと思います。

ペレイラ健太朗様(帝人ファーマ株式会社 松山支店 高知営業所)

大変でしたがビザスクの皆さんのおかげで楽しくまた非常に意義のある経験ができました。まだまだ自分がやるべきこと伸ばすべき能力があり、その点が明確になったので、今後に活かしたいと思っています。ありがとうございました。

 

■オープンイノベーション推進室長 宮川より

本プログラムの中で、参加者の方々は部署を超えての協力者を作り、社内外へのヒアリングを実施するなど、加速度的に主体性が高まっていくことを肌で感じました。プレゼン講習を経ての最終プレゼンでは皆様が経営サイドに「いかに判断してもらうか」に向けて徹底的に作りあげていたことも印象的でした。今回のプログラムを第一歩として、帝人様の事業創造をさらに支援していくとともに、同様の課題を抱える企業に寄り添った支援を広げていきたいと思います。

 

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